2015年12月5日土曜日

水を搾り出せ!!

12月1日から12月4日まで、沢水の湧水点の調査に行ってきました。


山へ行って沢を登って湧水点を確認して、その位置と水量、簡易的な水質を調べるお仕事です。


雨の多い季節も行いましたが、この時の湧水点での水量は多かったです。
しかしこの季節になりますと、雨が少なくなり湧水点の状況は雨の多い時期と比べ変化します。

・水量が減る。
・湧水点の標高が下がる。
・枯れる

こんな感じです・・・・


雨が少ないこの時期は、本来の山がもっている水を湧出します。
つまり山が水を絞り出しているのです。

ぽたりポタリとジワァ~と岩から染み出しているのです。


見方を変えると、微生物、植物、動物、そして人間が水に困らないようにとみんなの成長を願っているかのように絞り出しているようにも見えました。

それらが集まり沢に水が流れ、川に水が流れているわけです。



今回の調査では、沢毎に地質がそれぞれに変わっており、その地質により湧出する様、量が変わっていました。
おおまかな感じですけれども、水量は大きな差が出ていました。






粘板岩(細かい泥でできた岩)

雨の多い時期と同じ位置で、水量は減っていましたが湧水していました。








砂岩

湧水点の標高が下がり、水量が減る。













花崗斑岩

岩盤からの亀裂からある程度一定量の湧水。湧水点の位置も変わらない。











石灰岩

枯れるまたは湧水点が下がるが、水量は他のところに比べて多い。
(水を他の地域から引っ張ってくる。だから鍾乳洞が出来る)


チャート

花崗斑岩と石灰岩の中間程度



 


凝灰岩

湧水点はある程度下がるが、岩盤の割れ目を通って湧出









山一つ超えると地質が変わり、沢の水の量が大きく変化しています。
その沢の下流にはその水量に応じた集落が発達しています。


沢の水をめぐって、昔から争いが起こることもあります。


山は雨が少ない時期でも、水の困らないようにと自分の体に溜まった水を絞りだします。
ただ、その出口が山を形作る地質で異なる様です。

そう考えると結局は人の選択(助け合いで分かち合うか独占欲で争うか)にかかっているわけです。他の微生物、植物、動物たちは、上手くバランスしようとしています。


人間の行動をみんな見ている、見守っていると感じる調査となりました~

ウァッカウシ カムイ イヤイライケレ~♫